公益社団法人郡山青年会議所
2025年度 理事長所信 第65代理事長 佐久間 悠治
【スローガン】
Bridging the future ~ 希望をつなぎ、郡山の未来を創ろう ~
【はじめに】
エネルギー価格の上昇や気候変動の進行といった世界的な問題が私たちの生活に大きな影響を与えています。また、AIやDXの進歩により、私たちの働き方や地域社会の在り方も大きく変化しています。このような時代に郡山青年会議所は地域のために何ができるのでしょうか。郡山青年会議所は1961年、全国で197番目の青年会議所として誕生しました。以来、郡山の発展のため、地域の課題に向き合い、「明るい豊かな社会の実現」のために運動を展開してきました。
郡山市は昨年、市制施行100周年という節目を迎え、新しい時代がはじまりました。社会情勢や価値観が常に変化する今、郡山青年会議所にとっても新しい時代に即した運動と組織運営が求められます。また、「このまちをより良くしたい」という不変の想いに共感するパートナーと郡山青年会議所が協働し、地域の課題を解決することで、社会により良い変化を生むことができると考えます。郡山青年会議所会員一人ひとりが、希望をもたらす変革の起点としてリーダーシップを発揮し、過去と未来をつなぎ、不変の想いに共感するパートナーとの懸け橋となることで、新しい郡山の未来を創っていきます。
【効果を最大化する組織運営】
郡山青年会議所には様々な価値観をもった会員が在籍しています。明るい豊かな社会の実現のためには、お互いを理解し、共通の理念のもと運動を展開し、共感を生むことが大切です。会員同士が顔を合わせる機会をより多くもつことで対話が生まれ、お互いの価値観を深く理解することができ、新しい可能性の創出につながります。一方で、それぞれの異なる事情により参加したくてもそれが叶わない会員がいる現状もあります。各種会議や例会において、多くの会員が集えるように開催方法に柔軟性をもたせ、ビジョンを共有することで、会員一人ひとりに理念が浸透し共感が生まれ、能動的に青年会議所の運動・活動ができます。会員一人ひとりの行動が変わり、地域を牽引する存在となることで運動の最大化を図っていきます。
【組織の未来のために】
青年会議所だけではなく地域のために活動する団体が多数存在し、所属する組織の選択肢が増えるなかで、私たちの目指す「明るい豊かな社会」の実現のためには、私たちの運動や組織に対し社会や人々から共感される魅力ある存在でなくてはなりません。そのためには、会員一人ひとりが青年会議所の理念に共感し、まちをより良くしたいという自らの行動と、JC運動を通して成長した姿をまだ見ぬ同志に示すことで、組織の魅力の発信者になることが重要です。理念共感をさらに浸透させ、資質向上を通して魅力ある人財を育成し、誰もが挑戦し活躍できる組織となり、運動を共にしたいと思われる組織へとアップデートすることで、持続可能な組織を創造します。
【想いを伝え共に】
郡山青年会議所は、デジタル技術の進歩により多様化する情報発信の手法に合わせ、様々なツールを用いて運動に込められた想いを発信してきました。情報が溢れる時代において、今後も発信方法がさらに複雑に変化していくなかで郡山青年会議所の運動に込められた想いを地域の人々に伝えるためにはどのような取り組みが必要でしょうか。効果的に私たちの情報発信を行うには、このまちのために活動をしている団体やメディアとの連携の強化と新しいパートナーの拡大に取り組むことに併せて、各種団体やイベントに参加する人たちと顔を合わせて郡山青年会議所の想いを発信することが必要であると考えます。また、今まで用いてきたメディアの特性を発信者が今一度見つめ直し、対象となる相手に的確に情報を届けることのできる手法を用いて発信していきます。この広報活動を通して、郡山青年会議所の想いを地域の人々に届けることで私たちの運動に賛同するパートナーを増やし、共感の輪を広げます。
【地域の未来を拓く】
都市部への一極集中によって、地方都市では若者が都市部へ流出している問題があり、郡山においても例外ではありません。IoTによってすべての人とモノがつながり、デジタル技術を活用したまちづくりが行われることで、多くの技術的な進歩が市民の生活を支え、人々の考え方や価値観も柔軟に変化してきました。また、これらの変化に合わせ、あらゆる組織においてダイバーシティ&インクルージョンの考えがより強く求められるようになってきました。そのため、地域の人々に多様性を受け入れる社会の重要性を理解してもらい、共感と賛同を得ることが必要です。郡山青年会議所は、多様な人々との対話や交流を通して、最先端の技術や考え方、DXを活用した柔軟な働き方を知ってもらう機会を創出することで、あらゆる個性が輝き、住みやすく働きやすい環境への可能性を拓き、地域の活性化と持続可能な発展へとつなげます。
【子どもたちの夢の実現のために】
子どもを取り巻く環境は、人々の価値観や生活様式が多様化している一方で、人間関係の希薄化、地域社会のコミュニティ意識の衰退などの影響を受けています。それによって子どもたちの夢を想像する経験の場が減少しています。この現状を変え子どもたちが自らの可能性を広げることができる社会を築くことは、持続可能な地域社会に必要不可欠です。地域社会全体で子どもたちに夢をもつことの大切さを教えるためには、地域の憧れる大人からの様々な体験を通して、子どもたちが夢をもつ機会の創出が必要だと考えます。地域に希望をもち、活躍できる社会を創ることで、子どもたちが笑顔で夢を描ける持続可能な社会の実現へとつなげていきます。
【出向を通じた個人の発展と組織の発展】
本年は東北地区協議会会長をはじめ、多くの会員を各出向先に輩出します。出向を通して多くの同志と切磋琢磨することで自己成長の機会とし、さらに出向先で得た多くのつながりを活かして、あらゆる面で他の青年会議所や団体と郡山青年会議所の懸け橋となってくれると信じています。そして、私たち会員は出向者の能動的な行動に刺激を受け、積極的に出向先の事業に参加することで、郡山青年会議所だけでは得ることのできない事業を体験し、それぞれの成長が相乗効果をもたらし、郡山青年会議所のさらなる発展へとつながります。
【結びに】
郡山の未来を切り拓くためには、郡山青年会議所会員一人ひとりがこの地域の可能性を信じ、行動を起こしていくことが重要です。そして地域と共に変革をもたらし、次の時代に希望をつないでいくことで、未来に向けた発展の原動力になります。時代の変化に対応しつつも、「このまちをより良くしたい」という想いをもち続け、私たちの運動が多くの人々に広がり、郡山全体を巻き込んで大きなうねりとなり、郡山の未来への懸け橋となっていきます。
明るい豊かな社会の創造のために、今こそ新たな一歩を踏み出し、希望をつなぎ未来を創っていきましょう。