気概を持って飛躍の一歩を踏み出そう!!

公益社団法人郡山青年会議所
2020年度 理事長所信

第60代理事長 栁沼 克郎

気概を持って飛躍の一歩を踏み出そう‼
~一人ひとりが主役となり、新たな時代を切り拓くために~

 平成という一つの時代が終わりを迎え、令和という新たな時代が始まりました。戦後の焼け野原から復興を遂げた日本は、高度経済成長期を経て国際社会にも影響を与えるほどの経済大国となりました。しかし、近年の日本は、地震や異常気象などによる大規模な災害や、米中の対立など世界規模で先行きが見えずデフレを脱却しきれない経済、急激な人口減少と少子高齢化社会など多岐にわたる難題を抱えると共に、その一方でインターネットの一般化に象徴される高度情報化社会の実現やテクノロジーの進化、人工知能の発達による第4次産業革命の到来など、まさに混沌という時代を迎えています。そして、今後は更に急速な変化を遂げ、今までの常識や価値観が簡単に覆るような世の中になっていくことでしょう。これは我々が住まう郡山においても例外ではありません。この移り変わりの激しい時代において、我々はどのような意識を持つべきなのでしょうか。過去に囚われ、時代の変化に悲観して立ち止まっていても時はただ過ぎ去ってしまいます。これまでも新たな常識や価値観が生まれる節目が必ずあったように、平成という一つの時代が終わった今こそ新たな時代への入り口なのだと受け止め、明るい未来に向けて我々は歩みを進めていかなければなりません。

気概を持った行動が地域を導く

 我々が青年会議所に入会したのは何故でしょうか。今一度考えてみて下さい。共に過ごす大切な時間を割きながらもあなたを青年会議所へ送り出してくれる会社の仲間や家族は何を期待しているのかを。それはあなたが地域や企業の発展に寄与できる器の大きな人財となり、郡山に住まう人たちのために無我夢中で運動することでより大きく成長することではないでしょうか。我々は決して一人で運動しているわけではありません。自分を取り巻く多くの人たちの希望を背負って活動していることを決して忘れてはならないのです。
 青年会議所は多くの自己成長の機会を与えてくれる団体です。しかし、ただ待っているだけでは何も得ることはできません。積極的に参加することによって自らが何かを掴まなければならないのです。40歳までという限られた時間の中で、いかに多くの機会を掴み、自らの成長に活かすことができるか。現状に満足することなく何事にも挑戦するという強い意志を持ち、行動することができるか。これこそが青年会議所運動なのです。様々な学びや経験を積むことによって自己成長ができれば、各々の家庭や会社、更には地域や社会に対する貢献に必ず繋がっていきます。そして、会員一人ひとりが切磋琢磨しながら妥協なき議論を重ねてより良い事業を構築し、地域に良い影響を与えることで、郡山青年会議所の存在意義が更に高まり、地域を明るい未来へと導く源になるのです

会員としての誇りを胸に

 40歳で必ず卒業を迎える青年会議所において、明るい豊かな社会を築き上げるために、新たなる会員を迎え入れることは必要不可欠です。我々が社会に価値ある組織であり続けるために、また地域の未来に夢を描き、率先して行動する人財を郡山に増やすためにも全員で会員拡大に取り組まなくてはなりません。
 青年会議所の魅力とは、他責ではなく自責で物事を捉え、自分自身と真摯に向き合う組織風土のなかで、多くの経験を経て自らが変わることにあります。メンバーの約4割が入会歴3年未満の会員となっている郡山青年会議所にとって、今こそ会員一人ひとりが個の能力を高めていくことが必要です。各会員が改めて青年会議所の役割が何かを理解し、自らの資質向上を図ることで、郡山青年会議所の存在価値が高まり、その魅力が新たな同志の増員に繋がっていきます。そして、会員としての誇りを持ったメンバーが率先して運動に取り組むことで、まちの発展へと寄与していくのです。

同志との絆

 強い組織運営を確立していくためには、我々は常に組織として進むべき方向への意識を高め、その一体感を醸成していく必要があります。会員一人ひとりがこれまで先輩諸氏が築いてきた歴史と伝統を今一度再確認し、知識として習得することで、我々青年会議所のこれからの運動に一体感と未来につなぐ力強い組織運営が可能になります。また、会員減少や在籍年数の浅い会員が多くなってきている現状において、今一度ルールの順守を徹底し、起こりうる問題課題に対し適宜正確な判断をしていく力を身に付けることも必要となります。我々が常にこれからも強い組織であり続けるために、当事者意識をもってこのまちのことを考え、行政や関係諸団体との連携強化を図りながら同志との絆を確固たるものとし、力強い組織を未来へ繋げていきます。

急速に変化する時代の中で

 広報活動は単に事業に対する集客を促すのみでなく、我々の運動や志を市民の方々へ発信する上で非常に重要な役割を担います。これまで郡山青年会議所では、ホームページやSNS等の媒体を用いた広報活動を中心に行って参りました。しかし、情報技術が日進月歩している現在、情報を発信するための様々な新しい媒体が出現し、それに伴って人々の興味も非常に速い速度で移り変わっています。そして、多くの情報が溢れる中で情報を管理し統制することが難しくなった反面、たったひとつの言葉ですら、それが多くの人々の心を動かす原動力になりうる時代となったのも事実です。
 そういった時世を踏まえ、合理的かつ有効的に情報を発信していくには、流行を敏感に感じ取りながら、それぞれの媒体の特徴を理解した上で、情報の内容やターゲットから最適なものを選択していかなくてはなりません。そのために、今までの広報活動を検証した上で、さまざまなツールによる発信方法はもちろん、人々の心を動かすようなコンテンツの作り方についても検討し、当該者だけでなくメンバー全員が発信者となって既存の枠にとらわれない新しい発想で積極的な広報活動を展開していきます。

未来の宝

 子どもが健やかに成長し夢や希望をもって次代に羽ばたいていくことは、我々大人たちの切なる願いであり使命であります。近年、少子化や共働き家庭の増加といった家族形態の変化や地域コミュニティの希薄化により子どもを取り巻く社会的環境は大きく変化してきています。家庭は子どもにとって、基本的な生活習慣や社会的なマナー、思いやりや善悪の判断などの基本的倫理観、自制心や自立心などの生きる力の基礎的な資質や能力を養う場でしたが、共働きの増加により親子間でのコミュニケーションを図る機会は減少し、家族での団らんやふれあいを通じて身につける事が難しくなってきています。また、その両親においても、かつては子育ての一環として地域へと足を運び、悩み相談や情報収集をしながら仲間を作っていたものが、現在はその場をSNSへと移し、地域との関わりを持つ機会が減少したことで地域コミュニティの希薄化を招いております。その結果、子どもたちが地域の大人と接する機会が少なくなり、日常生活の中で自然とコミュニケーション能力や規範意識を身に着ける機会も減少してきています。
 これらから分かるように、子どもたちが成長していく上でいかにして子どもたちと大人、そして地域を結びつけるかが重要なのです。「子どもは地域で育てる」という言葉があるように我々も地域に根ざす団体として、大人と地域と子どもたちを結びつける運動を展開していかなければなりません。
 情報化社会において知識偏重や経験不足の子どもたちが増えていると指摘される今日、私たちは地域を巻き込み、大人と共同体験をすることを通じて子どもたちが生きる力を養う機会を提供します。子どもの成長が地域に活気を生み、地域を進化させていくことで我々のまち郡山の未来へと繋がるのです。

音楽の力

 市民が音楽の力でまちを変えていくという実話を映画化した「100万人の大合唱」や、今でも音楽史に伝説として語り継がれる「ワンステップフェスティバル」の開催など、郡山と音楽は切っても切れない関係にあるといえます。2008年の音楽都市宣言以降も郡山青年会議所では数多くの音楽事業を実施し、昨今では2018年度に「『音楽の日』制定に向けた提言書」を郡山市に提出しました。経済が発展し、「モノ」があふれる今の成熟社会では、「モノ」や「コト」そのものの価値に加え、そこから生まれる人との出会いや繋がり、自分も参加できる物語があるかどうかということに価値を感じる人たちが増えてきています。そのような時代だからこそ、我々は全ての音楽が分け隔てなく評価され、受け入れられ、発信できる、市民の音楽活動の受発信の場を創出します。郡山の魅力である音楽の持つ可能性を最大限に活かし、市民とともに運動を起こすことで、音楽がまちにあふれ、人と人が織りなすハーモニーを奏でる魅力あるまち“こおりやま”の創造へと繋がるのです。

我々が我々であるために

 急激に変化し、価値観が多様化している現代において、古いものを固持するだけでは時代に取り残されてしまいます。明るい豊かな社会の実現に向けて、これから何が必要なのかをしっかり考え、未来に道標を立て運動していくことが必要です。めまぐるしく変化する時代だからこそ、「守るべきもの」と「変えていかねばならないもの」を明確に捉え、実行することが新たな価値を産み出します。
 では、我々にとって「守るべきもの」とは何か。それは創立より変わらず紡がれてきた先輩諸氏の志と想いであると考えます。1961年に全国で197番目の会員会議所として創立された郡山青年会議所は、いつの時代も「地域社会のあらゆる分野において明日の指導者を自負し、それを目指してたゆまざる活動を続ける」という理想を掲げ、愛する地域の発展や次世代を担う青少年のために熱い想いを持って歩んできました。こうした崇高な志と熱い想いは、郡山青年会議所らしさという素晴らしい伝統であり、我々はこの伝統を次の世代へと繋いでいかなくてはなりません。
 そして、「変えていかねばならないもの」とは何か。それは、社会環境が急速に変化する現代において、常に最新の情報を取得し、社会変化の潮流に乗り遅れる事なく、今我々に何が必要とされているのかを考え、時代に先駆けた事業と組織運営に挑戦する事だと考えます。既存を当たり前とせずより良い物へと昇華するため、変化を恐れずに挑戦することが今こそ必要なのです。
 2021年に「創立60周年」と「東北青年フォーラム開催地」という大きな節目を控えた本年、変わらない本質を尊重しながら、急激に変化する時代の流れに動じず挑戦し、歩みを止めず運動していくことが、新たな価値観を持ったまちの創造へと繋がるのです。

結びに

 我々が一人でできることは限られています。しかし、一人ひとりがそれぞれの立場で当事者意識と強靭な志を持ち、リーダーシップを発揮すれば、それは煌々と光り輝く無限の力へと進化するのです。
 役割や居場所がない人など存在しません。しかし、自らが決断し一歩を踏み出さなければ、今と何も変わりません。人は理想を追い求め、それに追い着いた時に感動を覚え、また新たな扉を開こうとするのです。だからこそ一人ひとりのその小さな一歩が、郡山青年会議所にとって大きな一歩を踏み出す源であることを忘れてはなりません。歩幅が小さくても構いません。時間がかかっても構いません。まずは一歩を踏み出す勇気を持ちましょう。
 いつの時代も変化の起点となり率先して行動することが、JAYCEEたる所似だと信じます。激動の時代を先駆ける青年として確固たる気概と覚悟をもって青年会議所運動に取り組んで参りましょう。我々のまち郡山の未来を切り拓くために。