公益社団法人郡山青年会議所
2020年度 理事長所信

第61代理事長 栁沼 勝恵

共奏

~共に創ろう 笑顔と活気溢れる郡山の未来を~

【はじめに】

新型コロナウイルス感染症のパンデミックにより、地域のあらゆる産業における経済的損失や子どもたちを取り巻く環境の変化、ウイルスと共生していくための生活様式の変化など、私たちの日常は一変しました。経済、社会活動は徐々に動き出しているものの、未だ多くの不確実性を残し、依然として私たちの生活に甚大な影響を与え続けています。

1961年、全国で197番目の会員会議所として郡山青年会議所は誕生しました。創立から60周年を迎える今日に至るまで、連綿と受け継がれてきた不変の想い「明るい豊かな社会の実現」を目指し、人々の価値観が絶えず変化するなかで求められる「明るい豊かな社会」の姿を的確に捉え、その時代毎の問題や困難を乗り越えることで郡山の発展を支えてきました。一つの困難を乗り越えるたびに新しい何かを学び変化する。その積み重ねが歴史となり不変の想いとともに今日まで受け継がれています。創立より続く不変の想いを受け継ぐ「覚悟」と、変化を恐れず、明るい未来を創造するために変える「勇気」。60周年という大きな節目を迎え、さらにはこれまでの価値観が変容し、新しい時代を迎えざるを得ない今だからこそ、これからの5年先を見据えた明確なビジョンのもと「覚悟」と「勇気」を持って歩み続けなければなりません。

【組織の未来を創造しよう】

2021年、我々の運動はピーク時の半分以下の人数でスタートします。人口減少や時代の変遷、価値観の多様化など、会員減少の理由を挙げればきりがありません。しかしこのような時代のなかでも、会員数を伸ばし続ける青年会議所もあるのです。会員拡大はJC運動の本質であるといわれます。より多くの同志を集めるためには、会員一人ひとりが会員拡大に対する当事者意識を持ち、自らが発する説得力ある言葉によって、相手の心を動かさなければなりません。積極的にJC運動に取り組み、その実体験をもって組織の魅力や有用性を候補者に伝えることで、自らの成長と会員拡大につなげます。

また、さまざまなシーンで多様性が求められる現代において、郡山でも多くの女性や20代の若者が各分野で強いリーダーシップを発揮し活躍しています。持続可能な組織の未来を創造するためには、さまざまな視点や観点をもった女性や若い世代の活躍が不可欠です。年齢や職業、性別にかかわらず会員一人ひとりが自らの個性と能力を発揮することで、まちの発展と組織の活性化につながります。その運動が地域に伝播されることで、まだ見ぬ同志への共感を生み、持続可能な組織の未来を創造することができます。

【共感と信頼の輪を広めよう】

我々のすべての運動には目的があります。その運動に込められた想いが市民にどれだけ浸透し共感を得られるかによって目的に対する効果も変わります。近年のICTの急速な進化は、SNSをはじめとした様々な情報発信ツールを生み出し、誰もが簡単に自分の想いや体験に共感を求めることができるようになりました。人に想いを伝える際、いつ、だれに、どのように伝えるかで同じ言葉でも伝わり方が変わるように、我々の想いを発信する際も、対象となる世代や目的などを捉え最適なツールや方法を選択しなければ、相手に伝わることなく溢れる情報のなかに埋もれてしまいます。日々進化し続ける情報技術と人々の興味や関心を見極め、タイムリーに情報を発信することで我々の運動が市民に浸透し共感の輪を広めることができるのです。

発信者の重要な担いとして、つながりの維持、管理があります。市民からさらなる共感と信頼を得るためには郡山青年会議所が60年という長い歴史のなかで培った事業や各関係機関、団体とのつながりをより強固なものとする必要があります。またICTの進化により私たちの日常が便利になる一方で、利用する側のモラルやリスク管理も大きな社会問題となっています。公益法人格を有する組織として、そして情報化社会のなかで、それらを利用する責任として、適切な知識と運営が求められています。メンバー全員が正しい知識を持ち、コンプライアンスを守り積極的に活用することで、市民からの共感と信頼の輪を広めます。

【笑顔と活気溢れるまちの創造】

新型コロナウイルス感染症は私たちのまちの笑顔と活気を一瞬にして奪いました。さらには、地域の活力となるはずの行事やイベントは中止、規模縮小となり、様々な文化の披露、承継の機会も失われてしまいました。郡山が誇る音楽の文化はまちづくりの原動力となり、郡山の発展と復興を支えてきました。2018年には音楽都市宣言から10周年を迎え、市民による音楽活動もより活発となり、現在では私たちの生活に欠かせない郡山の宝となっています。

音楽には世代やジャンル、文化を超えて人と人を繋ぐ無限の可能性があります。ウイルスとの共生という新しい時代のなかで、笑顔と活気溢れるまちを再生するためには、音楽が持つ無限の可能性を最大限に活用し、新しい時代に即した運動を展開していかなければなりません。郡山の宝である音楽が文化、芸術としてだけでなく、経済や地域社会のあらゆるものとの架け橋となることで、地域に活力を生み、笑顔と活気溢れる郡山の創造へとつなげます。

【未来への希望を育む】

 2021年は、東日本大震災から10年という大きな節目を迎えます。その間も多くの自然災害に見舞われ、全国的に見れば、数十年、数百年に一度といわれる大規模の災害がかたちを変えて毎年のように私たちに襲いかかっています。一つひとつの困難を乗り越える度に私たちの日常は変化し、大人でさえ不安を感じるこの変化は子どもたちに大きなストレスを与え続けています。子どもは自ら、自分が育つ環境を選び、作り上げることはできません。環境の変化に大きな影響を受ける子どもたちに、笑顔溢れる日常を提供することが私たち大人の責務なのです。ソーシャルディスタンスという言葉が定着し、人と人との物理的な距離が求められる今だからこそ、相手を思いやるこころの距離の大切さを育みます。

また私たちは様々な困難から多くのことを学びました。先人たちは困難に直面したとき、創意工夫することで解決策を見出し、時には大きな犠牲のもと、生きるための新たな日常を築き上げてきました。その繰り返しが歴史となり、今の私たちの日常があります。この歴史を子どもたちへつないでいくことで、逆境でもその経験を糧にしなやかに対応する力であるレジリエンスを身につけることができます。これにより変化を積極的に受け入れられる次世代のリーダーへ成長し、未来への希望溢れる郡山の創造へとつなげます。

【東北青年フォーラムin郡山】

2021年、東北地区協議会最大の運動の発信の場である東北青年フォーラムが郡山の地で開催されます。遡ると2019年、郡山青年会議所1月定時総会にて主管立候補が可決承認され、同年、能代の地で開催された東北地区協議会役員会にて主管青年会議所として承認されました。当時、東北青年フォーラム開催を決意した先輩方とともに気概と覚悟を持って踏み出した大きな一歩を、大会成功にむけ、より大きな歩みにしていかなければなりません。まずは、開催にあたり主催である公益社団法人日本青年会議所東北地区協議会をはじめ、副主管を担っていただく県内各地会員会議所のメンバー、行政、各種関係機関、団体の皆様、我々の最大の理解者である郡山青年会議所OB会の先輩方との連携をより強固なものとする必要があります。また、東北各地より同じ志のもと多くの仲間が集う東北青年フォーラムは東北地区協議会最大の運動の発信の場であると同時に、開催地として我々の運動や郡山の魅力を東北各地に発信する最大のチャンスでもあります。東日本大震災から10年という大きな節目と、ウイルスとの共生という新たな時代のなか、最大限の有意義な効果が得られる手法を構築し、東北76LOMの仲間とかつてない未来を切り拓く大会を実現します。

【結びに】

 音楽の表現の一つとして「ハーモニーを奏でる」というフレーズがあります。ハーモニーとは二つ以上の音が調和した響きという意味があり、「奏」には成し遂げるという意味があります。素晴らしいハーモニーは、一人ひとりが相手を思いやり、心を一つに合わせなければ奏でることはできません。我々の運動も一人の想い、行動だけでは成し遂げることはできません。一人では響かせることができない音色も、全員で奏でることで、大きな調和が生まれ、社会全体に響かせることができます。新しい時代を迎える今だからこそ、メンバー全員で共に奏でましょう。笑顔と活気溢れる郡山の未来のために。