公益社団法人郡山青年会議所

2022年度 理事長所信

第62代理事長 久保田 雄大

Just keep going!
~ 前進あるのみ!~
自ら行動しよう、愛と笑顔が溢れる郡山の未来のために

世界規模で猛威を振るっている新型コロナウイルス感染症は、感染拡大防止に向けた様々な取組みやワクチン接種の普及により改善の兆しは見せていますが、今もなお私たちの生活に大きな影響を及ぼし続けています。ソーシャルディスタンスの確保、マスクの着用、3密を避けた行動などに代表される新しい生活様式の変化により、私たちの行動には様々な制約が出ました。その一方で、テレワークに代表される人と人との接触の機会を極力減らす感染防止に特化した働き方の普及により、作業効率が大幅に改善されるなどのメリットを享受することができたのもまた事実です。ニューノーマルやウィズコロナという言葉に象徴されるように、時代は今まさに大きな転換期を迎えているのです。時代の分岐点に立たされている今、私たちには一体何ができるのでしょうか。創立より60余年が経過する郡山青年会議所には、どんな困難であろうと乗り越え、郡山の未来を切り拓いてきた誇るべき歴史と伝統があります。その中で多くを学び、次世代に繋いでゆくべくJC運動に取り組んで参りました。
「このまちをより良くしたい」
これは設立当初から承継されている不変の想いです。このまちをより良くするために、まずは地域の最小単位である家庭、会社をより良くしていくことで、このまちがより良くなることに繋がっていくのです。そしてその想いは、このまちへの愛に他なりません。愛故に郡山の魅力が街中に伝播し、笑顔が溢れます。運動によって郡山の魅力を伝播することができれば、まちが抱える経済や社会、環境などについての多くの問題が解決に向かい、ニューノーマルな社会に向けて多くの市民が希望をもって笑顔で歩みを進める事ができるのです。私たちは地域に希望をもたらす変革の起点として、時代の大きな変化を悲観的に捉えることなく、先人達が築きあげてきた歴史と伝統を礎に、今こそ自らが当事者となり、愛と笑顔が溢れる郡山の未来のために行動し、前進していく時なのです。

時代に即した会議運営の探求

ウィズコロナの時代において、今までの常識が非常識となった日常生活や社会活動は、オンラインでの繋がりを急速に強めました。JC活動においても、集まることなく開催可能なWEB会議が普及し、時間の効率化に大きく寄与しています。一方で、対面会議の重要性を改めて認識できたことも事実です。膝を突き合わせて適度な緊張感の中で議論をすることで、的確な質問や答弁をするプレゼンテーション能力が身に付くことも、青年会議所での成長の1つです。今後はデジタルとアナログ双方の効果を十分に得ることができるよう、対面会議とWEB会議を柔軟に運用していくことが求められてきます。対面会議を通して自己成長の機会を提供しつつ、WEB会議やデジタルツールを効率的に活用し、意思決定までの時間とコストの最小化に繋げることで双方のメリットを享受し、運動の最大化を図って参ります。

人財育成と会員拡大

予測困難な時代と言われる現代において、明るい豊かな社会を実現するためには、時代の変化を的確に捉えて社会を変えることができる人財を一人でも多く地域に創出していくことが求められます。そのためには、私たちが住み暮らす地域である郡山を想うあらゆるパートナーと協働し、私たちの運動に対しての共感者を増やしていく必要があります。そのプロセスにおいて、私たちは改めて組織の魅力と役割を理解し、矜恃をもって伝えていくことが重要となります。本年度は、改めて郡山青年会議所の存在意義や考え方を学ぶ機会を提供することで、組織への理解を深めて参ります。また、郡山を想うあらゆるパートナーと共に郡山青年会議所の魅力を感じられる機会を設けることで、より柔軟な会員拡大方法を展開し、持続可能な拡大計画を実行して参ります。

より効果的な広報活動と持続可能な郡山の未来に向けて

近年の情報化社会に伴うインターネットの普及や通信技術の進化により、情報発信方法は多様な拡がりをみせています。私たちは市民意識の変革を担う団体として、その数あるツールの中から必要なものを選別し、効果的な情報発信を実践しています。今後は紙媒体とWEB双方のメリットを活かし、私たちの活動をより具体的に伝えるための広報活動を実践することで、郡山青年会議所の活動への理解に繋げ、共感者を増やして参ります。また、今郡山青年会議所が市民に対して真に伝えていくべきことを追求するべく改めて市民の声に耳を傾け、私たちの思い描く未来をより具体的にイメージすることで、持続可能な郡山の未来に繋げて参ります。

愛と笑顔が溢れる郡山の創造

人口減少は社会問題となっていますが、郡山市においても大きな課題となっています。人口は自然動態で減少しているため、ある程度の人口減少は免れませんが、問題は近年の郡山市における社会動態の動きであり、転入よりも転出が増えていること、つまり市外への人口流出が大きな問題なのです。この問題を解決するには、私たちが愛する郡山の魅力をより多くの市民に伝えていく必要があると考えます。若者が一度都会に出たとしても、戻って暮らしたくなる魅力的な地域環境をつくることは私たちの役割の一つです。近年、都会に住む若者が地方で暮らすことへの希望が高まっているという調査結果もあることから、若いうちは東京圏や世界などの大都市圏で活躍し、結婚や子育てを地元でしたいと考える人も少なくないと考えられます。このような希望を持つ若者が、将来地元に戻って暮らすことができるよう、身近な体験・学びの場を確保することで働きやすい雇用環境をつくることにより魅力的な地域づくりを進めることが必要です。そうすることでこのまちをより良くしたい市民が増え、愛と笑顔が溢れる郡山の創造へと繋げて参ります。

命を守るレジリエンスのある郡山の未来へ

昨年、東日本大震災から10年という大きな節目を迎えました。その最中、2021年2月に発災した福島県沖地震、またここ最近では記憶に新しい2019年10月に上陸した東日本台風による大水害などは、郡山市内各所で甚大な被害をもたらしました。多くの公共施設や小学校などが休館や閉校に追い込まれる被害も出ており、地域の宝である子どもたちの生活にも大きな影響を及ぼしました。大人でさえも大きな心理的ダメージを受けていた状況下で、子どもたちが受けた不安や恐怖は計り知れません。度重なる激甚災害を乗り越え、私たちは改めて災害への備えの重要性に気付かされました。災害への備えを考えるとき、「自助」「共助」「公助」の3つに分けることができます。このうち、私たち自身にできるのは「自助」と「共助」です。災害が起きた時、一人ひとりが自分(家族)の身は自分で守る「自助」と、お互いを思いやり協力し合う「共助」という考えを持つことが重要なのです。地域の未来を担う子どもたちが地域をよりよくしたいと考え、周りを思いやる気持ち、協調性を育むことで、レジリエンスのある郡山の未来へと繋げて参
ります。

真に目指すべき組織の未来に向けて

郡山青年会議所は2013年に公益法人格を取得し、公益社団法人郡山青年会議所として10年目という節目の年を迎えます。活動を展開していく中で、会員数の減少や入会歴の浅いメンバー比率の増加、昨今のニューノーマルな時代の到来による目まぐるしい環境変化は私たちに少なからず影響を及ぼしており、郡山青年会議所は今まさに時代に即した在り方を考えるべき時にきています。真に求められている組織となるべく、過去の活動を改めて振り返り、然るべき方向性を検討することで、より能動的で持続可能な組織を目指して参ります。

結びに

常に時代の先を見据えて未来を切り拓いてきた私たち郡山青年会議所メンバーは、変化に柔軟に対応しながら郡山をより良くしていくために運動を継続して参りました。青年会議所は、自分をより良く変えることができる場です。その機会を最大限に活かすために自らが当事者意識を持って行動し、自らが変わることで周りが変わり、家庭、会社、そして私たちが愛する地域であるこのまちをより良く変えることができます。明るい豊かな社会の実現に向け、全てのメンバーが「このまちを良くするために」と胸を張って活動ができる誇り高い組織となるよう努力を重ね、自らの意志で前進していきましょう。愛と笑顔が溢れる郡山の未来のために。