郡山市は2008年に音楽都市宣言をし、「楽都郡山」のブランドのもと様々な音楽事業を展開して参りました。しかし、昨年から続く新型コロナウイルス感染症の蔓延や今年2月に発災した福島県沖地震等で先行きの見えない状態が続き、人を集めて行う行事やイベントも停滞しまちに活気が失われ閉塞感が漂っている状態です。そして本年は東日本大震災から10年の節目でもありますが、記憶の風化も懸念されております。

私たちはこのような現状を打破し、音楽の力で多くの人びとに笑顔と活気を取り戻し、復興への力を呼び起こすためのまちづくり運動を一層展開していく必要があると考えております。

そこで我々は郡山が誇る音楽文化をベースに市民や各種団体と協力し、多くの人びとに活力を与え、復興への力となる事業「MUSIC TOMORROW KORIYAMA」を企画しました。

もともと郡山が音楽都市宣言をしたのは、かつて暴力団抗争が絶えず「東北のシカゴ」と言われていた時代から市民が立ち上がり、10万人コーラス運動(「100万人の大合唱」として映画化)を行ったことや、「ワンステップフェスティバル」といわれる野外ロックコンサートを、ロックがまだ一般的ではなかった時代に国内初の大規模な野外フェスとして開催するなど、様々な音楽文化を愛する市民が集う素地の上に「東北のウィーン」と呼ばれるまでになったことがきっかけです。

困難な時代だからこそ、郡山の大きな魅力である音楽の力を通し、活気溢れる楽都郡山の創造とこれからの復興へつなげていきたいと考えております。